「2030年、私の旅は終了する」という予想について

バイク

2030年、私の旅は終了する

私は愛車とともに旅をすることが好きだ。
2023年の夏、学生時代からの愛車とともに、念願だった海外ツーリングを行った。行き先は韓国だ。
ギアオイル漏れやオーバーヒートなど、予想外のトラブルも多く心労が絶えなかったが、それもまた旅の醍醐味であり、人生の1ページとなった。
2024年には北海道へ、そして2025年の年末にはニュージーランド南島を駆け回った。

では、私はいつまでこのような旅を続けることができるのだろうか。
この問題について私は、3つの理由から「2030年頃がリミットになる」と考えている。

理由①:排ガス規制の強化

私の愛車「R1-Z」は、環境負荷の高い2ストロークエンジンを搭載している。

2ストロークエンジンを搭載した車両(以下、2ストと呼ぶ)で旅をするうえで、オイルの補給は不可欠だ。
2ストロークエンジンはその構造上、ガソリンと共にオイルを燃焼させる。
そのため、500kmごとにおよそ500mlのオイルを継ぎ足す必要がある。

2ストロークオイル
NZ中、田舎町の小さなホムセンで2ストオイルを入手した。最後の1つだったので手に入ってよかった。

しかしながら、現状この2ストロークオイルの補給船が窮地に立たされている。
排ガス規制強化の世界的な潮流が原因だ。
例えばニュージーランドでも、2025年4月より2輪車の排ガス規制が強化され、一部の特殊車両(ファームバイクなど)を除き、2ストの登録が事実上不可能になった。
また台湾においても、19年より台北市での2ストの走行が禁止されている。
このように、世界的に2ストが減少すると、当然2ストロークオイルの需要も減少する。
2025年現在、2ストロークオイルはホームセンターなどでも入手できるが、2030年以降はどうだろうか…

理由②:ガソリンスタンドが減っているから

2つ目の理由はガソリンスタンド(GS)の減少だ。

2ストというのは燃費が悪い。
私のR1-Zの場合、燃費は15km/L程度だ。
一方で、タンク容量には限界があり、後続可能距離はなんと200kmを下回る。
あのモデル3よりも短いのだ。

それでも、これまでは至る所にGSがあるお陰で、問題なく旅ができていた。

韓国ツーリング中、給油を受けるR1-Zくん。だいたい100km弱ごとに給油する。

しかし、これから先は燃費の悪さが仇となり、旅に行きづらくなるかもしれない。
GSの数が減少しているためだ。
日本国内におけるGS数は1994年を境に30年連続で減少している。
この問題は特に高速道路において顕著で、例えば中国自動車道の安佐SA~美東SAの間、およそ150kmに渡ってGSが存在しない。
かつては途中の鹿野SAおよび吉和SAにもGSが存在したが、利用者数の減少により廃止された。
廃止当時の同区間における交通量は一日平均約11,000台だったそうな。
現在安佐SA付近を通過する車両は上下合わせて13,000台/日程度あるらしいが、自動車の燃費性能も2000年代より向上している現在、安佐SAのスタンドもいつまで持つか…
もし仮に安佐SAが廃止されると、中国道七塚原SA~美東SAの間に「R1-Zでは通り抜けができない区間」が生じることになる。
これから先、同様の事例が各地で見られるのではないか。

理由③:補修部品が供給されないため

当然だが、補修部品の供給というのは永遠ではない。
一般的に、補修部品の供給は、新車販売の終了から10年程度で見直されるケースが多い。
もちろん、10年が経過したからと言ってすべての部品の供給が止まるわけではない。
ただ、私のR1-Zは約30年前に販売を終えた古のオートバイだ。
部品の供給も年々厳しくなっている。
例えば、最近でいうとスロットルワイヤーが廃盤になった。
スロットルワイヤーが切れたらオイル供給ができなくなり、エンジンが焼き付く場合もある。
バイクの寿命に直結する部品と言えるのだが、供給が止まっている以上、切れないことを祈るしかない。
また、エアーインシュレータも廃盤になってしまった。
この部品が劣化すると二次エアを吸い込み、最悪焼き付くのだが、新品が出ない以上は状態のよい中古を探すしかない。

補修部品が入手できない場合、不調に目を瞑り、いつ止まってしまうかも分からない不安を抱えながら、症状がこれ以上悪化しないよう気を付けながら走らせることになる。
そのような状態では、故障時のALTがないような場所には行けなくなるし、最悪バイクが壊れると帰ることができなくなる。
このような状態では、自由な旅ができない。

それでも旅を続けるために…

では、「2030年になったらお前は旅をやめるんだな?」と聞かれると、答えはNOだ。
2030年以降も愛車と共に旅を続けるためのアイデアがいくつかある。
その1つがトランポだ。
トランポというのは、まぁざっくりバイクを積むことのできる車だと思ってくれれば間違いない。
車にバイクを積んで目的地まで走り、現地でバイクを降ろして周遊するのだ。

積載時の姿。

2024年の冬、これからも旅を続けるため、私はトランポ(N-VAN)を購入した。
このクルマは、これまでに述べた「旅ができなくなる理由」をすべて解決してくれる。
1つ目の2ストロークオイルの供給だが、旅先までの移動の大部分をトランポが担うので、2ストロークオイルの消費量が継ぎ足し不要なほど小さくなる。
2つ目の航続距離ついても、N-VANはバイクを積んだ状態でも250km程度の航続距離を持ち、必要であれば携行缶を積載することができるので問題にならない。
3つ目の部品供給についても、壊れたら最悪N-VANに乗っけれて帰投することができる。
目的地までの道中も旅の一部だろう、と言われればまぁそうなんだが、R1-Zだけで旅を完結させることができない以上、やむを得ないのだ。

余談だが、2025年1月、N-VAN+R1-Zで鹿児島県の甑島へ2泊3日の弾丸ツーリングに行ってきた。
甑島へのフェリーが出ている串木野港までN-VANで行き、そこからR1-Zと一緒にフェリーに乗って、甑島を走り回った。
気温や降雪の影響を受けずに距離ガバできるトランポの良さにすっかりハマってしまったチー牛、、これからも、こうして旅を楽しむのだと思う。

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